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yuki miyauchi
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falsehood.
 ヨーロッパ旅行をする人を想像する時、彼が歩く道にパリの街を入れない人はいないだろう。石畳に革靴のヒールを響かせて歩く金髪碧眼の人々、両側に立ち並ぶファサードは面一で作った様に統一され、そのほとんどが二百年三百年、時には五百年を経て今も当たり前の様に使われる石造りの建造物、角を曲がると美味しそうなパン屋から焼きたての匂いが漂い、おしゃれなカフェ、響きの良いフランス語、そんな月並みな想像を僕もしたからこそ、始まりの街を目立った理由や目的無しにパリに置いたのだ。 だが実の所旅が終わった今もう一度想起する時、残念だ...
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Failure.
 パリ四日目、想像してはいたがパソコンの充電器の端子がばっきり折れた。その直前、ベンからフランス語でクソッ!と叫びたい時は、 Merde!(メデッ!) と言えと教えられていたが、正に使いどころである。焦った僕は世界で一番かっこいいと言われている、フランスのルーブル美術館に隣接するアップルストアに駆け込んだが、たかが充電器のくせに驚くほど高い。一時間程箱の前で呻吟したが、結局パソコンはただの重い銀色の箱と化したのであった。そもそも男子部の頃から荷物は揃えた所からが勝負でどれだけ減らして重量を落とせるかが荷造りの...
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Neon lights.
 パリの初夜、私は、郊外の街角の小さな交差点で苦りきっていた。シャルル・ド・ゴール空港に着いたのは随分予定より遅れていたし、頼みにしていた空港のWi-Fiは存在しなかった。ホストと連絡を取る為にテレフォンカードを買おうにも、タバコ屋の親父はフランス語が話せない僕には耳も貸さない。もう時計は八時を回っていた。今夜から二晩を泊めてくれるはずのホストのベンとの待ち合わせはもうすでに二時間も前の話で、指定のバス停には人影も無い。はっきりまずいと思った。 途方に暮れて交差点で重いトランクを引きずって行きつ戻りつしている...
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Shake off the gloom.
 俺は逃げてるだけじゃないだろうか、と実のところ思い続けていたのが、最後の瞬間まで僕を苦しめ続けた理由の一つだったと思う。一年間、脇目も振らずに靴の修行に打ち込むと宣言した手前、それがどうも芳しくないという理由で据え置かれたこの旅は、はっきり言えば逃げと展望が半々だったのだ。それをもやもやと自覚しながら、だから靴を見に行くという理由をお仕着せがましく付けたんじゃないかとか、森林を見に行くなんて理由に飛びついたんじゃなかろうかとか、仕方の無いことを仕方の無いなりに考えていた。尻捲って逃げたんじゃないと言い切れる...
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Into a new world.
日本人、中国人の女性にそれぞれ 自分の体に不満を持っているか質問をすると 一昔前は日本人の多くの女性が多くの不満を答えたのに対し 対照的に中国人の多くの女性は満足していたそうである。 これは十年も昔のアンケートだから 今また取ってみれば結果は大きく変わるのだろうがそれでも 一つだけ自信を持って予想出来るのは 今も昔も日本人の答えに変化は無いだろうということだ。 変わるのならば中国人の答えが、大なり小なり不満傾向に傾くのだろうと。 開国後、富国強兵を打ち出した頃から日本のモデルはヨーロッパにあり 今も私の国の多...
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Tails.
Brand-New bag. これが恐らくギャップイヤーの中で僕が作れる最後の完成品だという事や Sippoの中で一番値が張るオーダーだった事や 高価な革だった事や ひっくるめて 一番良い出来だったと胸を脹れる 多分それが延々と積み重なって その度僕はこれが一番だと胸を張る 2-way (Shoulder or hand) bag. For M.K Sippo by Shig.Miyauchi 良い旅を
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Hurry home.
二年前の夏 マニラに降り立った時 見た事も無い戦後の日本の復興時代を想起させられた 延々と電車の高架下をマーケットが続き あらゆる物が売買されるその街は 生物が必ず赤ん坊から大人になる段階を踏む様に 成長しつつある事を思わされた 台湾は ならばどうか 少年か青年か もうスーツを着てネクタイを絞めているのか 台湾はもう 鞄を持って磨いた革靴で 道路を歩いている様に見えた スーツの姿は日本と比べて少し垢抜けないが 堂々と立っている 在りし日の少年の姿は所々に今も残り 朗らかに笑う青年である 大方仕事もこなし OL...
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Bigger yawn.
 この国は目覚めつつある街だと 今夜明けを迎えつつあると 香港にいる間絶えず思っていた 街中が今正に飛び起きた様に立ち上がりその大きな体で伸びをしている その一方で未だ直されず寝癖は影を作る 常に街に影と日向が存在する 見上げる程の高いビルの根元には東南アジアからやって来た家政婦達が 段ボールを直に敷いて夜ごと時間潰しのトランプに興じる 高級ジュエリーが軒を連ねる裏では旧市街がそのままの姿で生き続ける 常に街の何処かで鳴り響く歩道帯の信号機のけたたましい点滅音が 鳴り止まぬ目覚まし時計の様に聞こえた 街全体で...
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A happy new year. 2014.
いつか人生を振り返る時 きっと僕は2013年を夏休みの様な一年だったと思うに違いない 他に表し様が無い 人生の夏休みだった 陽の光の下で走り回り 僕は黒くなって虫取りをし 泳ぎ回った 打ちのめされる夜があり 跳ね回りたくなる朝があり 沈殿する日々と 沸騰する毎日があった ギャップイヤーが選択出来た事に心から感謝している 人生の夏休みは直終る やり残した宿題や 後ろ髪引かれる事を作る訳にはいかない そして無論 夏休みが重要なのでは無い その先に続く 久しぶりに出会う友人の黒々とした顔や 土産話や 本当に面白いの...
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Essence.
先日、大学の一年二年時に住んだ寮から友人が訪れた。 八時くらいから深夜の二時くらいまで話したのだろうか、下る話も下らない話もしたつもりだったが、一時を過ぎた最後の一時間延々と彼がした話は、アムウェイという会社の商品の売り込みであった。その会社は、宣伝を一切行わず口コミだけで広がり、口コミした者と、新しく入会した者が一つのグループになって、新しい会員を連れて来る毎に金が貰えるそうだ。私は言わなかったが、要するにねずみ講である。八時から4、5時間共に食事したのであるから、はなからはねつける気も起こらず静かに彼が帰...
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